研究テーマ

※ これらテーマに関する発表文献を随時紹介していきます.

サプライチェーンマネジメント,スケジューリング,システム最適化

1. 相互情報干渉に基づいた生産シミュレータとスケジューリング

近年の製造業では多品種少量生産が主流となっており,限られた設備や人を有効に利用して複数種類の製品を生産しています.しかし,製品の数,種類が多いこと,製品毎に工程や加工時間が異なること,設備の競合があること,突発的注文があること,などから実際に最適な運用をすることは困難です.この問題に対して,実工場を模擬するシミュレーションに基づいたスケジューリングが有効です.本研究では実工場と仮想工場との相互情報干渉に基づいたシミュレータやスケジューリングシステムの開発を行っています.

  

ある生産ラインのモデル例とそのスケジューリング結果

2. 動的生産スケジューリング

通常の生産ラインでは,製品の数,種類,設備の数,種類とも大規模であるので,最適な工程スケジューリングを求めることは計算量の点から事実上,不可能です.本研究では,再スケジューリングを考慮した準最適解法を提案しています.

3. プラグアンドラン可能な分散型生産システム

近年,モノと情報をより緊密にリンクさせる情物一致の考え方が浸透しつつあります.製造現場においては,従来から各製品にタグをつけて管理を行ってきましたが,近年ではより多くの情報をタグに付加し,ワイヤレスで情報を集めることが可能となってきています.情報はモノに直接付加されて移動するだけでなく,ホストからネットワークを通じて移動することもできます.本研究では,オーダと設備にそれぞれ固有情報と自律的なアルゴリズムを搭載し,個々の分散システムが自律的に計算を行って,全体としてある種の最適化スケジューリング問題を解くことと等価になるような生産システムの提案と検証を行っています.

分散型生産システム

4. 複数異種機械からなる単一工程の準最適高速スケジューリング

ボトルネック工程を想定した複数異種機械からなる単一工程について,ディスパッチングルールを拡張した実用的な準最適高速スケジューリングの研究を行っています.従来のディスパッチングルールと比較して総加工時間,および、加工終了時刻をともに短縮することが可能な手法を提案しています.

5. サプライチェーンマネジメントにおける需要変動を考慮した最適戦略

ものづくりを総括的に考えると,部品供給から販売までを含めた供給の連鎖を総合的に考慮することが必要になってきます.近年の情報通信技術の普及にともない,この供給の連鎖;サプライチェーンを総合的に管理することを目的としたサプライチェーン・マネジメント・システムの導入が多くの企業で進んでいます.サプライチェーン全体を制御できればコスト最適な戦略を取ることが可能ですが,サプライチェーンの全ての階層を1企業でまかなえることは希なので,各層の企業は独立にコスト最適となるような戦略を取ることになります.その際,どのような情報を共有すれば,より全体最適に近づけられるのか検討しています.また,従来のサプライチェーン戦略は急激な需要変動のある場合に必ずしもコスト最適でないことが直感的に知られていましたが,本研究では,数理モデルに基づいて変動のある場合の最適戦略を提案しています.

サプライチェーンとデマンドチェーン

需要変動の増幅効果(ブルウィップ効果):末端需要と上流企業の発注量


オートメーション,シーケンス制御,離散事象システム

1. シーケンス制御系の自動設計

ON-OFFの論理を基本としたシーケンス制御は産業界で広く用いられていますが,連続系の制御系設計と比べ理論整備が遅れています.これまでの制御系設計ではON-OFFの条件,すなわち,IF-THENルールを基本とした意思決定機構を設計者が自ら考え,直接実装するということが行われており,その設計に大変な熟練を要する,システムの信頼性を確保することが容易ではない,保守性が悪い,などの点が問題となっています.この問題に対して代数的手法により制御系の解析や自動設計を行う方法を研究しています.

シーケンス制御対象の例 (搬送ロボット)

2. 分散型コントローラの耐故障制御

従来,信頼性が要求されるシステムに対しては2重化,3重化により耐故障性能の向上が図られてきました.本研究では,より少ない冗長性で高い耐故障性を確保する制御法を提案しています.

3. 自律分散システム

近年,データ信号の入出力とイベント信号の入出力を持つ複数のファンクションブロック(IEC61499)と呼ばれる機能モジュールを相互に接続して制御系を設計する手法が提案されており,機能モジュールの再利用による設計コストの削減が期待されています.本研究では、分散化を行う機能の単位や,システム全体の信頼性確保に必要な信号の種類について検討しています.

ファンクションブロックによる分散制御系の概念図


モーションコントロール,ロボティクス,メカトロニクス

1. 情報量規範に基づく構造可変型制御系

環境を自ら学習し,状況に応じて適切に反応する制御系の構築を目指しています.特にダイナミクスをもつ環境からの信号を自律的に組織化する方法について研究しています.

2. アクティブ・ビジョンによる獲得情報量の最大化と環境情報の構造化

空間的な広がりをもつ外界情報に対する知的制御系の構築を目指しています.中でも,視覚情報から対象のモデルを自律的に組織化する方法について研究しています.

アクティブ・ビジョン実験装置

Log-Polar変換

3. 小型高トルクフレキシブルアクチュエータ

ロボットの知能化を考える際に,未知環境下でスマートな運動を実現することが重要であると考えられます.少なくとも犬猫なみに日常環境を自在に動きまわれるようでなければ,そもそも自律的であるとは言えません.そのためには,環境との力学的干渉に対して柔軟に反応できなければなりません.自律ロボットはそれ自身が力学的可動物体であり,その運動において環境からの反力を利用しています.本研究では接触動作時に反力を柔軟に制御できる機構を有するフレキシブルアクチュエータの開発を行っています.

小型高トルクフレキシブルアクチュエータ (設計:伊藤真平)

2. 小型高推力スパイラルアクチュエータ

NC機械などで,外乱を受けながら精密な位置決めを行う場合,大きな推力と高い剛性が必要となります.大きな推力を得るにはギアによりモータの出力を減速する方法と,大きな磁界を利用するダイレクトドライブ方式がありますが,前者はクーロン摩擦力が位置決め精度に大きく影響する,後者は,装置が大きくなる,という欠点があります.本研究では小型で摩擦の影響がほとんどない,新しい構造のアクチュエータの開発を行っています.


構造
Rotor Stator


イメージ図

3. センサー・ブーツ (魔法の靴)

足部に装着する仮想現実インターフェースの開発を行っています.住環境をシミュレーション上で疑似体験したり,路面の微妙な状況を擬似的に再現することを目標としています.

4. 通信ネットワークと制御

アクチュエータやセンサ,コントローラが物理的に離れており,通信により制御系の信号を伝送する系を対象に,符号化や外乱補償について研究しています.

5. 二足歩行ロボット

よりエネルギー効率の高い二足歩行方式や高速化について研究しています.

二足歩行ロボット(左図:実験機、右図:3D精密シミュレータ)


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